平成生まれの身近な長野弁を解説

日本語

訪問ありがとうございます。マリナ(@MAppel_job)です。

この記事を書いている人は、長野県出身です。そこで、今回は普段使う・聞いたことのある長野弁をちょっとした文章を使って表現します。

※年齢や地域によっても違いますし、家庭によっても違いますので、ご理解のほどよろしくお願いします。個人的な感覚で意味を書いていきます。

※個人的に、方言っぽくないものは省きました。また、間違えて標準語が紛れてるかもしれません。

スポンサーリンク

平成生まれが知っている長野弁

それでは、平成生まれが知っている長野弁をいくつか紹介します。文章で紹介する前に、下に表を載せておきます。

ずく「根性」や「真面目」とかそういうのに使う言葉
こわい硬い
おやげないかわいそう
まぁず本当に、まったく
みる凍る
おごっそうごちそう
くれるあげる・もらう
のうのうさん仏壇
いなだく仏壇にお供えをする(我が家では)
しょーしー恥ずかしい
しんの疲れた
へぇもう
~かや?~ですか?・~かな?
なから大体
ぼけるりんごがボソボソした感じになる
めたすごく・とても
おらほ私の所(私の家)
かんますかき混ぜる
ひっつくくっつく
飛ぶ走る
たたる建つ
ぶちゃる捨てる
前で
~ござんす~でございます。
った落ちた
しょう~人達
ぐるわ周り
かたす片づける
あーねそうなんだね
えらいとても・すごい
燃やす
はたくたたく
きもいる怒る・腹が立つ
歩って歩いて
おっかく欠ける
そんねんまくそんなにたくさん
だれー「感嘆詞」のため、特に意味はない。
のくとまる温まる
こく言う
おっこわす壊れる
かう鍵をかける
よせる洗濯物を取り込む
行きあう突然会う・バッタリ会う
おやすみなさい「さよなら」の代わりに使う。もちろん、寝るときにも使う。
ごったく散らかっている
リコボウハナイグチ(キノコのこと)
つく自転車を押す
平成生まれが知っている長野弁

それでは、1つずつ説明していきます。

長野弁で「ずく」

「ずく」を使った文章です。

早起きしたいのに、ずくが出なくて昼に起きるのがやっと。: 早起きしたいのに、めんどくさくて昼に起きるのがやっと。

あの人、毎日ランニングしてずくのある人だ。: あの人、毎日ランニングしてやる気のある(真面目な・すごい)人だ。

お前だらしなくて本当にずくなしだな。: お前だらしなくて本当に真面目じゃない(やる気のない奴だ)な。

コーヒーでも飲んで、ずくでも出すか。: コーヒーでも飲んで、やる気でも出すか。

「ずく」は標準語に直せない言葉ですが、なんとか文章を作りました。訳す方が難しいと思いますね。本当に、感覚で訳しました。

長野弁で「こわい」

「こわい」を使った文章です。

この煎餅せんべいこわいから、気をつけて食べるだよ。: この煎餅硬いから、気をつけて食べてね。

「こわい」といえば、落語で「饅頭こわい」がありますよね。長野県民の一部では「饅頭が硬いのか。」と思ってそうです。

いえ、さすがになさそうですね。

長野弁で「おやげない」

「おやげない」を使った文章です。

あの子、叱られておやげないな。 : あの子、叱られてかわいそうだ。

「おやげねぇ」とも言います。

長野弁で「まぁず」

「まぁず」を使った文章です。

まぁず、今日は暑いだだよ。: まったく、今日は暑いな。

「まぁで(まんで)」も使っている気がします。「まんず」もあるみたいですが、我が家では「まぁず」でした。

長野弁で「凍みる」

みる」を使った文章です。

今朝雪降って道路が凍みてるよ。: 今朝雪が降って道路が凍っているよ。

凍み豆腐を味噌汁の中に入れる。: 高野豆腐(凍り豆腐)を味噌汁の中に入れる。

長野県の特産品の1つ「凍み豆腐」のことを「高野豆腐」と呼ぶこともあります。ただし、個人的に「高野豆腐」と言われてもピンときませんね。

2つは同じようなものですが、元々は乾燥方法が違っていたらしいです。

凍み豆腐は、日向で解凍して、夜は徹底的に凍らせる。高野豆腐は寒い所に出した後、火で乾燥させていたそうです。

今でも、このような方法で作っているかはわかりませんが。

高野豆腐 - Wikipedia

長野弁で「おごっそう」

「おごっそう」を使った文章です。

夕飯、おごっそうだから早く帰っておいで。: 夕飯、ごちそうだから早く帰っておいで。

長野弁で「くれる」

「くれる」を使った文章です。

うちのワンちゃんに、ごはんくれなきゃ。: うちのワンちゃんに、ごはんあげなきゃ。

標準語では「〇〇をくれる」は「何かをもらいたい」となりますね。ですが、長野弁では「〇〇をあげる」という意味にも使います。

今月、水くれ当番だわ。: 今月、水やり当番だわ。

元は「くれる=やる」は古い言い方だそうで。現在では、主に長野県や群馬県辺りで使われているみたいですね。

ただ、それ以外でも使われているイメージです。特に、目上の人が目下の人に使っているような。

長野県では、親しい間柄だと誰にでも使える言葉ですね。

長野弁で「のうのうさん」

「のうのうさん」を使った文章です。

のうのうさんに、毎朝挨拶をしましょう。: 仏壇に、毎朝挨拶をしましょう。

どうやら、神奈川県でも使う言葉なのだそうで。意味は「仏様」とのことです。しかし、我が家では「仏壇」を指す感じでしたね。

もしかしたら「仏様」の意味で使っていたかもしれません。

長野弁で「いなだく」

「いなだく」を使った文章です。

仏壇にいなだいてから大福を食べる。: 仏壇にお供えをしてから大福を食べる。

本来は「いなだく=いただく」ですが、我が家では「お供えする」の意味で使っていました。

おそらく、我が家でも昔は「お供え物をいなだく。」のように使っていたかもしれません。

長野弁で「しょーしー」

「しょーしー」を使った文章です。

スピーチのとき噛んで、しょーしー思いをした。: スピーチのときに噛んで、恥ずかしい思いをした。

長野弁で「しんの」

「しんの」を使った文章です。

今日はもうしんのだわ。: 今日はもう疲れたわ。

長野弁で「へぇ」

「へぇ」を使った文章です。

へぇ、掃除終わっただか。: もう、掃除終わったの?

長野で掃除といえば「無言清掃」です。長野県の児童・生徒は一言も喋らずに掃除をします。

ただし、あくまでも一部地域のみ(先生がいるときだけ)です。

私の地域では、普通に喋っていました。喋らないと、掃除の確認とかできませんからね。こっそり、私語をしている子たちもいました。

長野弁で「~かや」

「~かや」を使った文章です。

質問していいかや?: 質問をしてもいいですか?

個人的に、よく使う語尾ですね。周りは使ってるかどうか忘れましたが。愛知県でも使われてるそうです。

長野弁で「なから」

「なから」を使った文章です。

なからにして、そろそろ寝ましょうよ。: 大体にして、そろそろ寝ましょうよ。

夏休みの宿題、なから終わってるよ。: 夏休みの宿題、大体終わってるよ。

結構、使う単語ですね。標準語だと思っていました。まぁ、他の言葉もですけど。

長野弁で「ぼける」

「ぼける」を使った文章です。

リンゴぼけたから、ジャムにするね。: りんごボソボソしてきたから、ジャムにするね。

「ぼける」は、シャキシャキ感がなくなって、ボソボソとしたリンゴに使います。えぇ、食べ物にはリンゴにしか使わない単語です。

「ボソボソ」と表現しましたが、これも標準語に直すのが難しい言葉の1つかもしれません。まぁ、リンゴをよく食べる方は、わかる感覚かもしれませんね。

もちろん「人がボケる」という使い方もします。

長野弁で「めた」

「めた」を使った文章です。

このバンド、めた好きだだや。: このバンド、すごく好きだわ。

語尾の「~だだ」も長野弁の特長な気がします。「~だだや」は、勢いで言ってる感じです。私だけかもですが。

長野弁で「おらほ」

おらほの爺さんがアケビ採ってきたよ。: 我が家の爺さんがアケビ採ってきたよ。

「おらほ」は「私の所」の意味です。しかし「我が家」でも通じるかなと。

余談ですが、アケビは、個人的に好物の1つです。食べられる部分は少ないんですがね。

アケビ - Wikipedia

長野弁で「かんます」

「かんます」を使った文章です。

かんましてから、食べてね。: かき混ぜてから、食べてね。

長野弁で「ひっつく」

「ひっつく」を使った文章です。

鍋に麺がひっついちゃった。: 鍋に麺がくっついちゃった。

長野弁ですが、他の地域でも使ってそうですね。

長野弁で「飛ぶ」

「飛ぶ」を使った文章です。

ここまで飛んできたの?元気がいいね。: ここまで走ってきたの?元気がいいね。

長野弁で「たたる」

「たたる」を使った文章です。

あそこの空き地に家がたたった。: あそこの空き地に家が建った。

普通に家が建てられただけです。家がたたられたわけではありません。もちろん、祟られたとしても使いますが。

基本は「たたる=家が建つ」です。

長野弁で「ぶちゃる」

「ぶちゃる」を使った文章です。

生ごみをぶちゃらないと。: 生ごみを捨てないと。

場所によっては「びちゃる」を使うっぽいですね。我が家では「ぶちゃる」でした。

ニュアンス的には生ごみだけに使いそうですが、それ以外のゴミにも使われます。

長野弁で「前で」

「前で」を使った文章です。

後ろの人が入るように、前での方をつめて。: 後ろの人が入るように、前の方をつめて。

ただ単に「前」のことを指す言葉です。知らぬ間に、長野県外の方に使ったことがありますが、通じませんでした。

「後ろで」はなぜか言いません。なぜか。

長野弁で「~ござんす」

「~ござんす」を使った文章です。

そんなことを言ってもらえて、嬉しいでござんす。: そんなことを言ってもらえて、嬉しいでございます。

丁寧な口調ですが、我が家では祖母がふざけた感じで使っていました。なので、個人的にはあまり丁寧な感じがしませんね。

本人は丁寧に言っていたのかもしれませんが。

長野弁で「落った」

った」を使った文章です。

ヤベッ!スマホが落っちゃった。: ヤベッ!スマホが落ちちゃった。

「おった」というと、西日本だと「誰かがいた」という感じになるのでしょうか。また「おっちゃった」というと、「物を折る」と誤解されそうです。

「折った」という言葉も、普通に使いますよ。

長野弁で「しょう」

「しょう」を使った文章です。

あのしょうは、どこから来ただだ?: あの人達は、どこから来たの?

漢字にすると「衆」かもしれません。

長野弁で「ぐるわ」

「ぐるわ」を使った文章です。

家のぐるわを走り回る。: 家の周りを走り回る。

長野弁とのことですが、他地域も使ってそうですね。

長野弁で「かたす」

「かたす」を使った文章です。

いいかげん、この部屋をかたすか。: いい加減、この部屋を片づけるか。

これも、関東とかでは使ってそうな言葉ですね。

長野弁で「あーね」

「あーね」を使った文章です。

あーね、そういうことなのね。: そうなのね、そういうことなのね。

一時期「あーね」が流行ったかと思いますが、長野県では昔から使います。群馬県でも使うようです。

長野弁で「えらい(えれぇ)」

「えらい」を使った文章です。

このチャーハン、えらいおいしいわ。: このチャーハン、すごくおいしいわ。

「えらい」は、全国区な言葉でしょう。「えれぇ」の方が、方言っぽいですね。

長野弁で「燃す」

す」を使った文章です。

落ち葉を燃すときは気をつけてね。: 落ち葉を燃やすときは気をつけてね。

「燃す」は、漢字のテストだとレ点をもらってしまいます。ですが、長野弁だと間違いではないんですよね。

とはいえ、漢字テストだと長野県民でも点数はもらえませんよ。

長野弁で「はたく」

「はたく」を使った文章です。

笑うとき、手をはたくクセがあるんだよね。: 笑うとき、手をたたくクセがあるんだよね。

「はたく」は、長野県以外でも使ってると思います。「たたく」も「はたく」も「叩く」で漢字変換されるので。

長野弁で「きもいる」

「きもいる」を使った文章です。

いつまでもきもいってないで、仲直りしたら?: いつまでも怒ってないで、仲直りしたら?

これ、初めて聞いた人はどうとらえるんでしょう?少し気になりますね。「キモい」と間違われそうな感じもします。

長野弁で「歩って」

「歩って」を使った文章です。

家まで近いから、歩ってったわ。: 家まで近いから、歩いて行ったわ。

北関東でも使う言葉だそうです。「歩って」を言っている私は「歩いて」ときちんと発音してる錯覚が。

ただ、個人的に「歩いて」は違和感がありますね。

長野弁で「おっかく」

「おっかく」を使った文章です。

お皿落として、おっかいちゃった。: お皿を落として、かけちゃった(割れちゃった)。

こちらも、北関東でも使うそうです。「おっかけた」とか「おっかけちゃった」と言うと「追」の漢字を想像されてしまうかもですね。

長野弁で「そんねんまく」

「そんねんまく」を使った文章です。

そんねんまく食べて、大丈夫だかい?: そんなにたくさん食べて、大丈夫なの?

「あんねんまく」とか「こんねんまく」も使います。

「まく」単体では発動しません。また「そんねん」「あんねん」「こんねん」も、単体では使いません。

長野弁で「だれー」

「だれー」を使った文章です。

だれー、冗談を言うなよ。: えぇ~(はぁ?)、冗談を言うなよ。

「だれー」は、感嘆詞なので特に意味はないです。意味もなんとなく書きました。

「誰に向かってそんなこと言ってるの?」から来たのかもしれません。

長野弁で「のくとまる」

「のくとまる」を使った文章です。

寒いので、こたつでのくとまる。: 寒いので、こたつで温まる。

長野弁で「こく」

「こく」を使った文章です。

下手なことを、こいてしまっただ。: 下手なことを、言ってしまったわ。

「こく」は「告る」にも通じる言葉でしょう。ただ「こく」という単語は、ネガティブ発言とセットな気がします。

長野弁で「おっこわす」

「おっこわす」を使った文章です。

スマホをおっこわしちゃった。: スマホを壊しっちゃった。

「おっこわす」は、壊したときに出てくる言葉です。他地域でも、比較的通じそうな言葉でしょう。

長野弁で「かう」

「かう」を使った文章です。

出かけるとき、鍵をかうのを忘れずにね。: 出かけるとき、鍵をかけるのを忘れずにね。

「かう」というのも、全国区な言葉な気がしますね。もちろん「鍵をかける」も使います。個人的に「かう」は、あまり使いませんね。

長野弁で「よせる」

「よせる」を使った文章です。

洗濯物よせといて。: 洗濯物を取り込んで。

「洗濯物」と「よせる」はセットでいいでしょう。「これって、家事を頻繁にやる相手にも通じないのか。」と毎回思ってしまいます。

「洗濯物を畳んで」と、間違えられるかもしれませんね。そこまでしてくれたら、ありがたいですが。

長野弁で「行き会う」

「行き会う」を使った文章です。

先生とこの前、行き会った。: 先生とこの前、バッタリ会った。

「行き会う」も、他地域で使ってそうなイメージです。

長野弁で「おやすみなさい」

「おやすみなさい」を使った文章です。

それでは、また。おやすみなさい。: それでは、また。さようなら。

個人的には「さようなら」の丁寧バージョンな感じですね。まりがいい感じがします。明らかに寝る時間じゃないだろ(夕方とか)にも使います。

ただ、昼間には使っていたかどうか記憶は曖昧ですね。丁寧な感じなので、大人が使うイメージです。

長野県民以外に使うと、違和感持たれるのでしょうか。普通に、誰でも言ってそうですが。

長野弁で「ごったく」

「ごったく」を使った文章です。

片づけが苦手で、すぐ部屋がごったくになるよ。: 片づけが苦手で、すぐ部屋が散らかるよ。

部屋が奇麗な方には無縁の言葉ですね。我が家は、遺伝子レベルで片づけが苦手なため、頻繁に用いられていました。

長野弁で「リコボウ」

「リコボウ」を使った文章です。

リコボウには、醤油と大根おろしだよね。: ハナイグチには、醤油と大根おろしだよね。

「ハナイグチ」はキノコの一種です。カラマツのある地域に生え、ヌメリ気があるのが特徴です。個人的に、ハナイグチと言われてもピンときません。

ハナイグチ | きのこ図鑑
カラマツ

調べて覚えても、次の日には「リコボウ」と言っていますね。そして、本名の「ハナイグチ」は忘れるという。

とてもおいしいキノコなので、全国のキノコ好きにも人気があるみたいですね。余談ですが、リコボウもナメコも好きですね。

リコボウはおいしいですが、現在はまだ放射能の心配があるでしょう。

気になる方は、下のリンクで調べてみると良さそうです。

県内産野生きのこ類及び原木栽培きのこ等の放射性物質測定結果(令和3年度)/長野県
長野県産農畜産物の放射性物質の測定結果/長野県

とはいえ、山に慣れていない方が山に入るのは危険です。キノコには、紛らわしい毒キノコもあります。なので、勝手に山に入るのは避けるべきですね。

ただ、リコボウはおいしいですよ。早く、検査しなくても食べ物が食べられる日が来るといいですね。

長野弁で「つく」

「つく」を使った文章です。

自転車をつきながら、歩道を歩く。: 自転車を押しながら、歩道を歩く。

決して、バスケットボールのようにボールをついているわけではありません。ただ、自転車を押しているだけです。

まれに、車を押すことがありますが、車には「つく」は使わないですね。自転車の他に、農作業で使う一輪車には使います。

少なくとも我が家では。

まとめ

今回は「平成生まれが知っている長野弁」について書きました。

普段は、外国語(独学の)を書いています。ですが、たまには日本語の方言もいいですね。地元以外の方言にも興味が出ます。

みなさんも、気になる地元の方言を調べてみるのもいいかもしれません。

読んでいただき、ありがとうございました。他の記事もお読みいただけると嬉しいです。

タイトルとURLをコピーしました