訪問ありがとうございます。マリナ(@MAppel_job)です。
前回は、フィンランド語の動詞のタイプ3を説明しました。
他の動詞のタイプをご覧になりたい方は、こちらのまとめからお願いします。
今回は「フィンランド語の動詞タイプ4」について書いていきます。
フィンランド語の動詞-タイプ4の動詞-とは
最初に、このタイプの動詞の特徴を解説しますね。
この動詞は、最後が “-ata, -ota, -uta, -ätä, -ötä, -ytä” で終わります。”i,e” は、含まれないのですね。
といいたいところなのですが、単語によっては “ita / itä” も、タイプ4の動詞になるみたいです。
Appendix:Finnish conjugation/selvitä - Wiktionary
タイプ4の代表的な単語を上げますと “haluta”, “pakata”, “lämmitä“ ですね。
halutaは「~がほしい」という意味です。英語だと “want” になります。
pakataは「包む」という意味です。英語だと “pack” になります。
今回紹介する単語の中で、一番英語に近いかもしれませんね。
lämmitäは「(体が)熱くなる」という意味です。英語だと “warm” になります。
それでは、次にこれらの単語を活用していきますね。
フィンランド語の動詞-タイプ4の動詞-を現在形に活用する
タイプ4の動詞を、現在形肯定に直していきます。先に、語尾の表も載せてしまいますね。
-n(私は) | -mme(私たちは) |
-t(あなたは) | -tte(あなたたちは) |
-aa / -ää(彼は) | -vat / -vät(彼らは) |
代名詞「彼」の最後は ” -aa / -ää “で統一されます。個人的に、タイプ1と一緒かなと思っていましたが、違うようですね。
これを見ると、タイプ1の動詞の語尾はバラエティ豊かですね。代名詞「彼」がここまで変わるのは、タイプ1だけかもしれません。
“haluta” の場合
halutaを現在形肯定にする手順を説明しますね。
最初に “haluta” の “ta” を取ります。
haluta → halu
次に “a” をつけます。
halu → halua
最後に、代名詞ごとに合った語尾をつけます。
Minä haluan : 私はほしい | Me haluamme : 私たちはほしい |
Sinä haluat : あなたはほしい | Te haluatte : あなたたちはほしい |
Hän haluaa : 彼はほしい | He haluavat : 彼らはほしい |
代名詞「彼ら」の語尾は、母音調和の関係で “-vat” となっています。母音調和とは、単語内で似たような母音を使うことですね。
「”haluta” の “t” を取って、そこに語尾をつける」という説明でもいいかなと考えましたが、なんかややこしいので止めました。
“pakata” の場合
次に “pakata” ですね。
最初に “pakata” の “ta” を取ります。
pakata → paka
次に “a” をつけます。
paka → pakaa
そしてタイプ4の動詞は、子音階程交替をする必要があります。
子音階程交替とは、単語をある形に変化させるときに、その単語の最後らへんの子音が変わることです。
今回は「弱階程から強階程」となるようですね。“k → kk” です。すべての代名詞で、変化させます。
pakaa → pakkaa
最後に、語尾をつけて完成です。
人称代名詞につきましては、こちらの記事で説明しています。
Minä pakkaan : 私は包む | Me pakkaamme : 私たちは包む |
Sinä pakkaat : あなたは包む | Te pakkaatte : あなたたちは包む |
Hän pakkaa : 彼は包む | He pakkaavat : 彼らは包む |
代名詞「彼ら」が “-vat” となっているのは “pakkaa” の母音が “a, o, u” のグループと一緒になるからですね。
少々発音がしづらい単語だなと、個人的に感じました。”pakkaatte(パッカーッテ)” ですからね。
それと、本当にどうしようもないですが “pakkaan(パッカーン)” で毎回クスッときています。「『包む』のに『パッカーン』かよ。」と。
日本語の音だと、まるで何か開けている音なので。
“lämmitä” の場合
最後に “lämmitä” ですね。先に言っておきますが、こちらも子音階程交替をする必要があります。
最初に “lämmitä” の “tä” を取ります。
lämmitä → lämmi
次に子音階程交替をします。“mm → mp” ですね。
lämmi → lämpi
次に “ä” をつけます。
lämpi → lämpiä
そして、語尾をつけると下の表のようになります。
Minä lämpiän : 私は熱くなる | Me lämpiämme : 私たちは熱くなる |
Sinä lämpiät : あなたは熱くなる | Te lämpiätte : あなたたちは熱くなる |
Hän lämpiää : 彼は熱くなる | He lämpiävät : 彼らは熱くなる |
代名詞「彼ら」の語尾は “-vät” となります。”lämpiä” の母音が “ä, ö, y” のグループと一緒になるからですね。
子音階程交替するのを忘れないように気をつけたいですね。
まとめ
今回は「フィンランド語の動詞タイプ4」について書きました。あいかわらず、子音階程交替には慣れませんが、数をこなしていくしかないようです。
新しい単語が出る度に、辞書で調べると良さそうですね。これは、どの言語でも言えることでしょう。
※今回はこちらの本を参考にしました。
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読んでいただき、ありがとうございました。他のフィンランド語の記事でも、このような動詞の使い方を紹介しています。お読みいただけると嬉しいです。