訪問ありがとうございます。マリナ(@MAppel_job)です。
前回は「フィンランド語の動詞-タイプ4-」について書きました。
他の動詞のタイプをご覧になりたい方は、こちらのまとめからお願いします。
今回は「フィンランド語の動詞-タイプ5-」について書いていきますね。
フィンランド語の動詞-タイプ5の動詞-とは
まず、フィンランド語の動詞-タイプ5-の特徴を説明します。これは、最後が “-ita / itä” で終わる動詞のことですね。
たとえば “tarvita”, “valita”, “kestitä” のような動詞のことです。
tarvitaは「~の必要がある」という意味です。英語だと “need” になります。
valitaは「選ぶ」という意味です。英語だと “choose, select” になります。
kestitäは「楽しませる」という意味です。英語だと “entertain” になります。
Wiktionaryを見ると「フィンランド語の “-ita / -itä” で終わる動詞」は、これだけしかないことがわかりますね。
Category:Finnish terms suffixed with -ita (valita) - Wiktionary
中には、タイプ4の変化をする動詞(selvitä)もあります。
“tarvita” の場合
それでは、それぞれの動詞を現在形肯定の形に直してみましょう。その前に、語尾の表を載せますね。
-n(私は) | -mme(私たちは) |
-t(あなたは) | -tte(あなたたちは) |
-ee(彼は) | -vat / -vät(彼らは) |
最初に、tarvitaを活用します。
まず、tarvitaの “a” を取りますね。
tarvita → tarvit
次に “se” をつけます。
tarvit → tarvitse
最後に、代名詞ごとにあった語尾をつけます。
人称代名詞につきましては、こちらの記事で説明しています。
Minä tarvitsen : 私は必要とする | Me tarvitsemme : 私たちは必要とする |
Sinä tarvitset : あなたは必要とする | Te tarvitsette : あなたたちは必要とする |
Hän tarvitsee : 彼は必要とする | He tarvitsevat : 彼らは必要とする |
代名詞「彼ら」の語尾は、母音調和の関係で “-vat” となっていますね。母音調和とは、単語内で似たような母音を使うことです。
“valita” の場合
次に、valitaを現在形肯定に活用をしますが、個人的に書きたいので説明する感じですね。
最初に、valitaの “a” を取ります。
valita → valit
次に “se” をつけます。
valit → valitse
最後に、語尾をつけて完成です。
Minä valitsen : 私は選ぶ | Me valitsemme : 私たちは選ぶ |
Sinä valitset : あなたは選ぶ | Te valitsette : あなたたちは選ぶ |
Hän valitsee : 彼は選ぶ | He valitsevat : 彼らは選ぶ |
代名詞「彼ら」の最後が “-vat” となっているのは “valitse” の母音が “a, o, u” のグループと一緒になるからですね。
“kestitä” の場合
最後に、kestitäを現在形肯定に活用していきます。
まず、kestitäの “ä” を取ります。
kestitä → kestit
次に “se” をつけます。
kestit → kestitse
最後は、それぞれの代名詞に合った語尾をつけます。
Minä kestitsen : 私は楽しませる | Me kestitsemme : 私たちは楽しませる |
Sinä kestitset : あなたは楽しませる | Te kestitsette : あなたたちは楽しませる |
Hän kestitsee : 彼は楽しませる | He kestitsevät : 彼らは楽しませる |
代名詞「彼ら」の最後は “-vät” となっています。
これは “kestitse” の母音は “a, o, u” または “ä, ö, y” のグループのどっちかになりますが、最初の “kestitä” に “ä” があるため、”ä, ö, y” のグループと一緒になるようですね。
まとめ
今回は「フィンランド語の動詞-タイプ5-」について説明しました。長かったフィンランド語の動詞のタイプの紹介も、次で最後になります。
といっても、まだ過去形とかあるのですが、気長にやっていこうと思いますね。
※今回はこちらの本を参考にしました。
フィンランド語文法ハンドブック | 吉田欣吾 | 言語学 | Kindleストア | Amazon
読んでいただき、ありがとうございました。他のフィンランド語の記事でも、このような動詞の使い方を紹介しています。お読みいただけると嬉しいです。