訪問ありがとうございます。マリナ(@MAppel_job)です。
フィンランド語の動詞は、大きく分けて6つのタイプがあります。前回は、タイプ2の動詞について書きました。
他の動詞のタイプをご覧になりたい方は、こちらのまとめからお願いします。
今回は「フィンランド語の動詞のタイプ3」について説明します。
フィンランド語の動詞-タイプ3の動詞-とは
フィンランド語の動詞のタイプ3の特徴は、2つの子音+aまたは2つの子音+äで終わる動詞のことです。
たとえば “tulla” “mennä” “rangaista” のような動詞のことですね。
tullaは「来る」という意味です。英語だと “come” になります。
mennäは「行く」という意味です。英語だと “go” になります。
rangaistaは「罰する」という意味です。英語だと “punish” になります。
それでは、タイプ3の動詞の活用について書いていきますね。
フィンランド語の動詞-タイプ3の動詞-の現在形の活用
今回も、3つの動詞を現在形肯定の形にしていきましょう。
“tulla” の場合
まずは “tulla” からです。
最初に “tulla” の最後の “la” を取ります。
tulla → tul
次に “e” をつけます。
tul → tule
最後に、代名詞ごとにあった語尾をつけます。語尾は下の表のとおりですね。
-n(私は) | -mme(私たちは) |
-t(あなたは) | -tte(あなたたちは) |
最後のeが繰り返される(彼は) | -vat / -vät(彼らは) |
このように活用します。
人称代名詞につきましては、こちらの記事で説明しています。
Minä tulen : 私は来る | Me tulemme : 私たちは来る |
Sinä tulet : あなたは来る | Te tulette : あなたたちは来る |
Hän tulee : 彼は来る | He tulevat : 彼らは来る |
代名詞「彼ら」で “-vat” が使われているのは、母音調和が関係しているためですね。母音調和とは、単語内で似たような母音を使うことです。
“mennä” の場合
次に “mennä” について書きます。
最初に “mennä” の最後の “nä” を取ります。
mennä → men
次に “e” をつけます。
men → mene
最後に、それぞれの代名詞にあった語尾をつけます。
Minä menen : 私は行く | Me menemme : 私たちは行く |
Sinä menet : あなたは行く | Te menette : あなたたちは行く |
Hän menee : 彼は行く | He menevät : 彼らは行く |
先ほどの “tulla” も “mennä” も、代名詞「彼」の最後の語尾は “-ee” で統一されていますね。
これは、タイプ3の動詞ならば、すべての動詞に当てはめることができます。
mennäの母音は “ä, ö, y” のグループと一緒になるので、代名詞「彼ら」の語尾は “-vät” となります。
“rangaista” の場合
最後に “rangaista” について書いていきますね。先ほどの “tulla” と “mennä” と違い、最後の子音が “sta” で終わっています。
ですが、これも上の2つの動詞と同じように変化させることができます。
最初に “rangaista” の最後の “ta” を取ります。
rangaista → rangais
そして、この後ろに “e” をつけます。
rangais → rangaise
最後に、代名詞ごとに語尾をつけていきたいところですが “rangaise” には “ng” が含まれているので、子音階程交替を行う必要があります。
子音階程交替とは、単語をある形に変化させるときに、その単語の最後らへんの子音が変わることです。
タイプ3では「弱階程から強階程」へと変わりますね。今回は “ng → nk” となります。
rangaise → rankaise
最後に、代名詞に合わせた語尾をつけます。
Minä rankaisen : 私は罰する | Me rankaisemme : 私たちは罰する |
Sinä rankaiset : あなたは罰する | Te rankaisette : あなたたちは罰する |
Hän rankaisee : 彼は罰する | He rankaisevat : 彼らは罰する |
代名詞「彼ら」の語尾が “-vat” となっているのは “rankaise” の母音が “a, o, u” のグループと一緒になるからですね。
まとめ
今回は「フィンランド語の動詞-タイプ3-」について書きました。実は、フィンランド語で一番最初に習う動詞 “olla” もタイプ3に含まれます。
しかし、この動詞は不規則に変化するので今回は省きました。下に “olla” について書いた記事を載せます。
※今回もWiktionaryを参考にしました。
Wiktionary, the free dictionary
※今回はこちらの本を参考にしました。
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読んでいただき、ありがとうございました。他のフィンランド語の記事でも、このような動詞の使い方を紹介しています。お読みいただけると嬉しいです。